< 煙突型ケトルの歴史 >

 

現在、Ghillie Kettleを含むいくつかの会社で製造販売されている煙突型ケトルは、
もともとは1920年代後半に英国バーミンガムにあったGeorge Marris社によって
Sirram Volcano Kettle(シラム ボルケーノ ケトル)として販売されていました。
(SirramはGeorge Marris社のMarrisを逆綴りにした名前でした)

Sirram Volcano Kettleは、ケトルの下部で火をおこし、
その熱の煙突効果によって素早くお湯を沸かすことができる煙突型ケトルで、
ニュージーランドのJohn Ashley Hart氏(のちのThermette社の設立者)が
中国やモンゴルなどの中央部分に煙突がある鍋にヒントを受けて考案しました。

当時のGeorge Marris社の経営者とHart氏の間で会談があり、
その後、英国ではGeorge Marris社がSirram Volcano Kettleを販売し、
ニュージーランドでHart氏がThermette Kettle(サーメットケトル)を販売
するようになりました。

 

 

Sirram Volcano Kettleの初期のモデルは銅製で、
英国登録意匠731794号と記されたプレートが付いていました。
(英国公文書館の記録によれば、この登録意匠番号は1928年に発行されたものです)

Sirram Volcano Kettleは英国中で人気商品となり、
多くの人がドライブやツーリング、ピクニックなどに持って行くようになって
軽量化が求められ、銅製からアルミニウム製へと改良がされました。

  

しかし、1970年にGeorge Marris社が売却されたため、
Sirram Volcano Kettleは惜しまれつつも販売中止となってしまいました。

その後、Ghillie Kettleを含むいくつかの会社が
Sirram Volcano Kettleと同様のデザインで煙突型ケトルの製造販売を開始しました。

なかでもGhillie Kettleが作るギリーケトルは伝統的な製法を守り、
Sirram Volcano Kettleと同じ素材と同じ製法で
今も英国で熟練の職人たちが手作りで作り続けています。

デザインだけ似せて作るのではなく、
同じ素材と同じ製法で作ることで
煙突型ケトルの伝統をしっかりと受け継ぎ、
当時と変わらない煙突型ケトルを現在も世界中のファンの元に
お届けすることができています。

 

< Ghillie Kettle(ギリーケトル)について >

 

Ghillie Kettle(ギリーケトル)のGhillie(ギリー)とは、
スコットランドやアイルランドの狩猟や釣りの案内人のことを指し、
彼らがSirram Volcano Kettleの熱烈なユーザーだったことから、
Ghillie Kettleは彼らへの尊敬の念を込めて、Ghillieという言葉を冠しました。

一部の他のメーカーは、
自分達の煙突型ケトルがSirram Volcano Kettleよりも先に存在した

オリジナルのデザインであると主張していますが、
Ghillie Kettleは英国公文書館の登録意匠などから
煙突型ケトルは約100年前にJohn Ashley Hart氏George Marris社から始まったと
認識することを是としています。

Ghillie Kettleは煙突型ケトルの歴史を正しく認識し、
先駆者の偉業を自らの功績とすることはせず、
煙突型ケトル歴史と伝統的な製法を守り
ながら
英国の熟練職人の手で一つ一つ丁寧に作り続けています。

英国中の人々に愛されたSirram Volcano Kettleに負けないような
末永くお使いいただける高品質な煙突型ケトルを、
Ghillie Kettleは今日も世界中のアウトドアファンの元にお届けしています。